Don’t forgive free rider

新聞の一面に特許出願について書いてありました。
一面で取り上げられることはなかなかないので触れておきます。

「政府は特許出願を『厳選』するよう企業や大学などに呼びかけることを決めた。本来は秘密にしておくべきノウハウなども特許出願で公開情報となるため、海外の企業が商品化に役立てるなどの『技術流出』を招いているからだ。出願数を減らすことで、審査期間を短くする狙いもある。日本は特許出願が年間40万件を超える『出願大国』だが、『量より質』への転換を提言する」(平野春木)

特許は出願すると特許権を与えられるまでに公開されます。
出願から1年6ヶ月後です。
なんで出願を公開するかというと、出願内容が長い間公開されないと、ライバル企業が研究・開発を進めたり、出願したりすることが考えられて、重複研究、重複投資、そして重複出願という弊害があるからです。
また、公衆の目にさらされることにより、欠点が見つかったりしやすくなります。
欠点を見つけて、特許庁に教えるとその特許権成立を阻止できることもあります。まあ密告ですね、チクリですよ。

で、新聞によると主に中韓が出願公開制度を利用しているらしいですね。
中韓の企業の一日のアクセス数が5万件以上で、製品化に利用しているのも政府は把握しているとのこと。
出願公開した発明も特許にならなければ、真似されても訴えることはできないんですが、このケースが非常に多いようです。
まあタダ乗りですね。
政府はノウハウとしてむやみに出願しないように呼びかけていますが、根本的には一旦出願公開した発明の利益をどうにか確保できるような制度が必要です。


フリーライダーを許してはいけません。