勉強

昨日は特許を5時間と著作権を1時間です。

4回目の著作権判例は「日刊情報」事件です。

原告は労働組合で、機関紙の号外版みたいな感じでこの「日刊情報」を出版したそうです。

被告はこれを無断で出版しようとしたので、原告は販売禁止の仮処分を求めた、ということです。

仮処分とは、裁判が確定するまでどうなるかわからないので、一応禁止しろ、ということだそうです。

そのため、負けた時のために、供託金というものを原告は支払っておく必要がある、と今日習いました。

負けてとんずらされたら困りますからね。


で、これに対して被告は、

「日刊情報」は、

「事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道」

として著作物ではない、と主張しました。


著作権法10条2項の、

「事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道は、前項一号に掲げる著作物に該当しない」

としています。

裁判所はどう見たか、といえば、

労働組合としての色々な記事を評価し、事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道ではなく、思想又は感情を創作的に表現したものであって学術の範囲に属する著作物だ、と判示しました。

著作権法二条一項一号では著作物を、

「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術、又は音楽の範囲に属するものをいう」

と定義しています。

で、原告の請求を容認しました。





昨日は、午前は勉強してましたが午後は大手町の一般社団法人 日本工業倶楽部

に行きました。

日本工業倶楽部という建物の中はとても豪華で、一般人にはかなり気が引ける豪華すぎる建物でした。


何しに行ったのかというと、経済同友会が主催する、

http://www.doyukai.or.jp/kigyo/2006/index.html

というフォーラムでした。

このシンポジウムⅡというのに参加しました。

このシンポジウムⅡには、ザインエレクトロニクス飯塚社長、フィナンシャル木村剛社長、HIS澤田社長、ポピンズコーポレーション中村社長、ローソン新浪CEOが参加されました。

最初は、一橋大学米倉誠一郎教授とザインの飯塚社長の対談でした。

飯塚社長は東芝半導体開発部長からHP→サムスンサムスンからMBOしてザインエレクトロニクスを創業されました。

感銘を受けたのは、

「例えば、自分は伊藤忠カレッジで学んでいる、など自分の会社で学んでいるという気持ちが大事。

私は、東芝カレッジで学んだ」



次に米倉教授司会のもと、木村さん、中村さん、新浪さん、澤田さんのパネルディスカッションでした。

僕は木村剛に心酔しているので感激でした。

一般に、木村剛知名度がものすごく低く、「木村剛が…」とか言うと「は?誰?」とか聞かれるので解説しておきます。

彼は竹中・木村が日本を滅ぼす、とまで言われた金融改革を行った人です。

竹中ブレーンとも言われました。

ブログも書いています。

で、彼はこう発言していました。

「日本では知識に対する価格がとても低い。
例えばドラッカーの本が日本で1500円で買えるが、アメリカでは40ドルする。
だから、アメリカでコンサルティングをやるとものすごく儲かる。
MBAの本3冊読んでいけば、専門用語言ってるだけでありがたがられます。
日本ではそうはいきません。
中間管理職の人でさえ、本が安いものだから読んでいます。
本に書いてあることなんかどうでもいい、行間を教えろ!って言われます。
それでいて報酬が3分の1。」

「よく1mの千尋の谷の話をします。
目の前には千尋の谷があります。
幅は1メートルです。
頭のいい人は飛び越えません。
この千尋の谷の深さを計るとします。
そこで巻尺をもってきます。
1本では計りきれませんでした。
2本計ってみて初めてここから落ちたら死ぬことを知ります。
そして、そこに橋をかけようとします。
後ろの木を切り倒して橋を作って………とやっているうちに日が暮れます。
一方、馬鹿は飛び越えます。
一瞬です。
経営者になり、リスクを背負うとはこういうものです。
馬鹿じゃなきゃやってられません。」

あとの、澤田さんや中村さん、新浪さんの話もとても面白くためになりました。

とても充実した時間を過ごせました。